家賃が安い賃貸不動産は訳あり?安さの理由を分析
名古屋は中部地方の経済や文化の中心地であり、多くの企業が進出しています。人口も多く、アパートやマンションなどの住宅もたくさんあります。そんな賃貸不動産を探す際に気になるのが家賃です。中には相場に比べて大分安い物件もあり、大丈夫か心配になることもあるでしょう。そこで今回は、賃貸ではどんな理由で家賃が下がるのか解説します。
室内で人が亡くなっていた場合は安くなる
賃貸不動産の家賃が安いといって真っ先に思い浮かぶのは、事故物件ではないでしょうか。事故物件とは明確な定義はありませんが、入居者が自殺した、孤独死したなどの賃貸不動産のことをいいます。場合によっては殺人事件の現場になってしまったような場合もあります。
このような事故物件は心理的瑕疵物件とも呼ばれています。人が亡くなっていたと知れば入居することを躊躇うことが多いので、入居者が集まらずに家賃を下げざるを得なかった場合もあります。オーナーや不動産仲介業者には事故物件であることを告知する義務がありますが、別の人が一度住んだ後だと告知しなくてもいいとなっています。ですから10年以上前の住人で、孤独死した人がいるといった場合もあるようです。
また、室内で人が亡くなっていた場合には、発見された時の状況によっても家賃の下がり方には差があります。高齢者が孤独死していた場合などでも、すぐに発見されたのであればさほど安くはなりません。亡くなり方が自殺だった場合には、病死した時よりも安くなることが多いようです。それから亡くなってからしばらく発見されなかった際には、家賃は下がる傾向にあります。
そして一番安くなるのは、殺人事件など大きな事件がそこで起こっていた場合です。殺人現場は回避したいと考える人が多いので、なかなか入居する人がいなくて大幅に安くなってしまいます。
住める期間が限定されている定期借家
名古屋市で住まいを探している場合に、定期借家となっているマンションや一戸建てなど賃貸不動産物件があります。定期借家とは、一般的な借家契約とは違い期間を限定して賃貸物件を借りる契約のことをいいます。たとえば、転勤などで5年間遠方に行かなければいけない場合に、自宅を賃貸物件として貸し出すことがあります。
一般的な借家契約を結んでしまうと借主の権利が保護されているので、戻ってきたからといって出て行ってもらうことはできません。そこで定期借家契約にしておくと、決められた期間を過ぎれば契約を更新せずに出て行ってもらうことができます。
借りる方からすると、定期借家は長期間住むことは難しいというデメリットがあります。しかし、その分定期借家は一般的な賃貸物件に比べると家賃が割安です。普段から転勤が多いとか、いずれ持ち家を購入する予定だといった時には家賃が安く済むのでお得といえるでしょう。相場よりも安い家賃で、グレードの高い家に住むことも可能です。契約期間が満了した時には、速やかに出ていく必要があります。借主と貸主の双方が合意すれば、再契約を結ぶこともあるようです。
定期借家を借りる際には、契約期間や中途解約の条件についてしっかりと把握しておくことが重要です。契約内容によっては、契約期間満了前に解約すると残りの家賃を請求されてしまうことがあります。
築年数や環境の変化が影響することも多い
賃貸不動産が安い理由には、築年数が経過したことや周辺環境の変化、間取りや立地に問題がある物件などが挙げられます。マンションやアパートなどの建物は、年数が経過すればするだけ資産価値は下がります。新しい物件だと最新の設備も揃っているので、そちらに人気が集中してしまいます。それにより家賃を下げざるを得ず、安くなっている場合が多いです。
近い内に取り壊す予定がある場合などには、格安の家賃に設定していることもあります。また、以前は大きな工場があったけれど移転しまったというような場合には、需要が減るのでその周辺の賃貸不動産の相場は下がります。大学のキャンパスが移転したり、閉鎖になってしまった場合なども同様です。それから以前はファミリー層に人気のエリアだったけれど、今は人気が下がっているということもあります。
その他には特徴的な間取りだったりすると、家賃が安く設定されていたりします。たとえば四角い形の部屋ではなく、三角形のスペースがあったりするような間取りです。使いにくいので敬遠される傾向にあり、その分安くなったりします。隣にトラブルが多い人が住んでいる、オーナーが口うるさくて入居者が居つかないといったことも考えられます。隣人やオーナーの性格などは物件を内覧しただけではわからないので、後からトラブルに発展してしまうこともあります。
名古屋で家賃が安い賃貸不動産には、事故物件であることや定期借家であることなどが考えられます。それから築年数が経過している物件や、周辺の環境の変化が影響している場合もあります。契約を結ぶ際には、家賃が安い理由を仲介業者などに確認しておくようにしましょう。